我流彫金道
2019.05.30 17:24

鍛造と鋳造の違いとは

こんにちは、店主寺尾です。

日々、日が長くなって既に暑い日が続いてますね〜。
そろそろ露出の増える夏場に向けて、アクセサリーの準備をされてはいかがでしょうか。

さて、

今回は、シルバー製品の鍛造(たんぞう)と鋳造(ちゅうぞう)の違いをご説明いたします。

まず、ざっくりと鍛造とは、銀材を叩いて鍛えて、火をいれて変形させながら成形して製作する工法で、

鋳造とは、型をつくり、その型に溶かした銀を流し込んで成形する工法です。

どちらが優れているという事ではなく、どちらもメリット/デメリットがありますので、当店では両方使い分けています。


主に当店では、鍛造がメインです。

叩いて鍛えた銀材を、さらに叩いて成形して製作していくので、銀の密度が高く、硬く重く仕上がります。

硬いので、変形しにくくなり、傷もつきにくいのがメリットですね。

ただ、手間がかかり、それなりの技術も必要になります。

もう長年続けている工法なので、どんな品でも製作可能ですが、製作に時間がかかったり、価格が高額になってしまうのがデメリットですかね。

当店で鋳造(キャスト)を用いる場合は、

厚さ3mmを超えるリングの製作や、同デザインの品を大量に量産する場合、製作時間を短縮する場合、価格を安価に抑える場合等々。

お客様の要望に合わせて限定的に使用しております。

厚さ3mmを超えたリングの場合、鍛金だと硬すぎて、リング状に曲げた時に割れてしまう事があるので、ワックスを使用して原型を製作しています。

大量にご注文いただいた場合、鍛金だと、同じデザインで製作しても、どうしても個体差が細部に出てきます。

鋳造だと、全く同じデザインの品を大量に量産できるというのがメリットですね。

あとは、あくまで複数、主に大量に注文いただいた場合の話ですが、製作時間が短期間で価格が安価になるというメリットもあります。

ただ、ゴツい指輪などはいいのですが、細身のリングや、特にピアス等の小さな品の場合、鋳造だと柔らかすぎて、簡単に変形してしまうのがデメリットですね。


1点物のご注文の場合、鋳造で製作したとしても、結局原型を作る工賃がかかるので、鋳造で製作したからといって価格がお安くなる事はありません。

あくまで大量にご注文いただいた場合に限定したお話です。

こういった工法がありますよっ、っていうお話なだけで、

あまりお客様は、気にしなくても大丈夫です。

ご注文の要望等に合わせて、1番安価できちんと仕上がる工法で製作させていただきますので、ご安心を。


ほな、また。

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